気管切開の適応と特徴について(気道確保)

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気管切開とは

気管切開とは、気道確保法の一つで局所麻酔下に皮膚・皮下を切開した後、気管軟骨を切開し、チューブを挿入する方法です。気管切開は、長期間(2~3週間以上)の気道確保が必要とされる場合や、なんらかの理由により経鼻挿管・経口挿管ができない場合に適応されます。

気管切開

(http://denture.iwate-med.ac.jp/cn21/cn17/dysphagia1000.htmlより)

気管切開チューブ

(ブルーラインウルトラ気管切開チューブ,スミスメディカルHPより)

気管切開の特徴

気管切開の長所

気管切開の長所としては、口腔内にチューブが挿入されていないことに起因することです。

・口腔のケアが容易
・気管内吸引が容易
・患者の苦痛が少ない
・患者が話すことができる
・経口摂取が可能

気管切開の短所

・外傷や熱傷時は禁忌とされる
・気管を外科的に切開するので他の挿管と比較すると侵襲が大きい
・他の挿管方法と比較すると時間がかかる

 

まとめ

気管切開は、経口挿管や経鼻挿管などと比較して、多くの長所があることがわかります。ただ、気道確保について気管切開が第一選択されることはまずありません。外科的な切開による侵襲があることと手技に時間がかかるためです。

ただ、最近では経皮的気管切開といった、穿刺針からガイドワイヤーを挿入して、創部を広げてチューブを挿入する方法も行われているようです。この方法では、通常の方法と比較して侵襲が少ない利点があります。

 

参考文献
第20回呼吸療法認定士 認定講習会テキスト
肺の検査と酸素療法


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