努力呼吸時の補助筋とは?(呼吸で使う筋肉について)

筋肉

今回は、呼吸時に使う筋肉について紹介します。

呼吸には、安静時呼吸努力呼吸に分類することができます。安静時呼吸とは、意識していない自然な呼吸です。それに対して、努力呼吸とは補助呼吸筋を使った呼吸法で、「呼吸困難時や、深呼吸など深い呼吸をするとき、負荷の高い運動をしたとき」などに行われる深い呼吸です。

努力呼吸時には、体のたくさんの筋肉が働きます。一般的に、努力呼吸時に使う筋肉を呼吸の補助筋などと呼びます。今回は、呼吸補助筋についての重要ポイントを覚えていきましょう。

 

安静時呼吸

最初は、安静時の呼吸で使われる筋肉について紹介します。

安静時の吸気時に働くのは、『外肋間筋、横隔膜』が中心になります。横隔膜が下に下がることにより、胸腔内の体積が広がり、胸腔内圧が陰圧になることで、肺が膨らみます。

安静時の呼気時には、筋肉は使われずに、下がった横隔膜が元の位置に戻ることにより、自然に息が吐かれます。

 

努力呼吸時の補助筋

努力呼吸時には、吸気と呼気ともにさまざまな筋肉が使われます。ちなみに、 呼吸の補助筋は、以下の画像の筋肉が使われます。

呼吸筋肉 (http://www.geocities.jp/zgenboku/chapter1.htmlより引用)

ちなみに、努力呼吸時に使われる補助筋についてですが

吸気時に働く補助筋は『斜角筋、胸鎖乳突筋』です。

胸鎖乳突筋は、吸気時に胸骨と鎖骨を挙上させ、斜角筋は肋骨を挙上させて胸郭の体積を稼ぐことで吸気を助けます。

呼気時に働く補助筋は『内肋間筋、腹筋群(腹横筋、外腹斜筋、内腹斜筋)』などです。

腹筋群は、努力吸気時には弛緩して胸腔が膨らむのを妨げないようにします。そして、努力呼気時には、腹筋群が収縮して、胸郭を上方向に押し上げて、胸郭内の体積を小さくして呼気を助けます。ちなみに、腹横筋は、上の画像に記載されていませんでしたが、おなかの深いところにある筋肉です。

他にも、呼吸の補助筋はたくさんありますが、呼吸療法認定士の試験によく出題される補助筋は上記の通りです。

★呼吸筋の要点★ [安静時呼吸時に使う筋肉] 吸気⇒外肋間筋、横隔膜
呼気⇒なし

[努力呼吸時の補助筋] 吸気⇒斜角筋、胸鎖乳突筋
呼気⇒内肋間筋、腹筋群(腹横筋、外腹斜筋、内腹斜筋)

更に詳しくまとめました↓↓

安静 吸気  横隔膜、外肋間筋、
呼気  なし
努力 吸気 斜角筋、胸鎖乳突筋、肋骨挙筋、脊柱起立筋群
大胸筋、小胸筋、僧帽筋、萎形筋、前鋸筋
呼気  内肋間筋、腹筋(腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋)
下後鋸筋、広背筋、腰方形筋

(参考文献)
[第20回3学会合同呼吸療法認定士]認定講習会テキストP28
攻略2015呼吸療法認定士試験対策確かめドリルP49-50