呼吸リハビリテーション各論⑧(一般病棟における急性期~回復期のリハビリテーション)

★対象疾患と目的★

対象疾患

  • 慢性呼吸器疾患の急性増悪
  • 急性呼吸器疾患の急性期から回復期まで
  • 長期人工呼吸器施行で離脱困難になっている症例

目的

<実施の目的>

  • 呼吸状態の早期改善
  • 退院時のADL改善
  • 長期人工呼吸器管理からの離脱
  • 退院後の予後改善

<目的達成のために>

  • 気道の管理
  • 合併症の予防
  • ADLの再獲得
  • 運動耐容能の改善
  • 人工呼吸器離脱の促進

実施形態

病棟専属の理学療法士を確保して、担当医、看護師スタッフと連帯して治療を行います。

できるだけ早くリハを開始するために、理学療法士が症例(論文)を主治医に見せて働きかけることも必要です。

用いる手技

  1. コンディショニング
  2. 離床とADLトレーニング
  3. 運動療法(負荷量のエビデンスはない)
  4. 教育指導・社会的心理サポート

急性期から回復期における呼吸リハの効果

  • 退院時における患者の運動耐容能と健康関連QOLを有意に改善
  • 退院時後の再入院と脂肪リスクを減少

BTS/ACPRCの呼吸理学療法ガイドラインでは、COPD増悪直後からの呼吸リハにgradeBの推奨レベルが与えられています。

ただし、COPD以外の症例では効果はまだ確立されていません。

〔参考文献〕
第20回3学会合同呼吸療法認定士認定講習会テキスト
呼吸療法認定士オンライン動画講座講義用テキスト


コチラも合わせてどうぞ

看護師の転職先を探すには⇒看護師が転職する理由!迷ったときはどうすればいいのか?
呼吸療法試験の勉強法⇒3学会呼吸療法認定士の勉強法を解説します!