呼吸リハビリテーション各論①(評価)

呼吸リハビリテーションを行う上での評価をまとめました。まずは、「問診」「フィジカルアセスメント」「客観評価法」の3つで行われます。

まずは、ざっくり重要と覚えたので大丈夫です。

目次(クリックすると移動します)

問診

問診で以下の項目を確認します。

  • 呼吸器症状
  • 既往歴(運動療法の禁忌の有無など)
  • 喫煙歴
  • 職業歴
  • 運動習慣
  • 趣味(息切れで辞めた運動など)
  • 家庭環境(支援家族の有無)
  • 居住環境

フィジカルアセスメント

フィジカルアセスメントとは、「視診、触診、聴診、打診」により全身状態を調べることです。

視診、触診、聴診、打診などによる評価

全身の上(頭)から順番に説明しますね。

  • 頭頚部
    意識レベルの評価
  • 頸部
    形態(左右差や肥大)、過緊張の有無を評価
  • 胸郭
    「形状、呼吸音、呼吸パターン、呼吸運動」を評価
  • 腹部
    形状、呼吸時の動き、胸郭との連動制を評価
  • 四肢体幹
    姿勢、筋力、関節可動域

呼吸困難評価

呼吸困難感は、個人の感じ方により異なります。客観的に評価するために「間接的評価、直接的評価」が行われています。

<間接的評価>

問診により医療スタッフが評価する方法です。症状による分類のレベルが試験で出題されることがあります。詳細は、参照ページにて。

<間接的評価>

  • MRC息切れスケール
  • FHJ分類

大雑把な重症度を評価するのに使える。
評価者により、結果が異なりリハビリテーションの効果判定には適さない。

mMRC息切れスケール

Grade0
激しい運動をした時だけ息切れがある
Grade1
平坦な道を早足で歩く。あるいは穏やかな上り坂を歩くときに息切れがある
Grade2
息切れがあるので同年齢の人より平坦な道を歩くのが遅い。あるいは平坦な道を自分のペースで歩いている時、息切れのために立ち止まることがある
Grade3
平坦な道を100m、あるいは数分歩くと息切れのために立ち止まる
Grade4
息切れがひどく家から出られない、あるいは衣服の着替えをする時にも息切れがある

<直接的評価>

  • 修正Borgスケール
  • VAS

同一症例には、再現性があり運動負荷試験、運動療法における呼吸困難の評価に有用である。他人との症例間の比較には使えない。


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