気胸とは
気胸は、何らかの原因により肺に穴が開いて胸腔に空気が漏れだしてしまう状態です。肺は、胸腔を陰圧にすることにより肺胞を膨らませていますが、肺に穴が開くと胸腔が陽圧になり肺胞を膨らませることができなくなり、呼吸困難となります。
気胸の原因は、特になにもしていないのに発生する自然気胸、肋骨の骨折により、肺に刺ささるような外傷による気胸に分けられます。気胸の診断は、虚部レントゲンにより行い、肺尖の位置により肺の縮み具合をみて、気胸の重症度が分類されます。
気胸の症状
代表的な症状は、胸痛・呼吸困難、咳、呼吸数増加、血圧低下などがあります。空気の漏れる量が多くなると、空気が心臓を圧迫してショックを起こす場合もあります。
気胸は、基本的に片肺ずつに起こりますが、同時に両肺が気胸を起こすと、ほとんど呼吸することができなくなり大変危険です。
気胸の治療
気胸の治療は、胸腔ドレナージを行います。胸腔ドレナージは、気胸により漏れ出た空気を吸いだして、胸腔を陰圧にもどします。
また、肺から空気が漏れが何日たっても止まらない場合は、空気が漏れる原因であるブラを胸腔鏡手術または、開胸手術により切除することもあります。
(参考文献)
柏病院HP
3学会合同呼吸療法認定士認定講習会テキストP163
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