今回は、酸素療法の目的とパルスオキシメーターによるモニタリングについて学びます。
臨床でも、なじみ深いので理解しやすいのではと思います。
それでは、はじめましょう!(^^)/
目次(クリックすると移動します)
酸素療法の目的値
酸素療法の目的は、『低酸素血症の改善』です。
理想的には、組織の低酸素を診断するために混合静脈血(PVO2)が有効です。
ただし、混合静脈血の測定は手間がかかる(肺動脈にカテーテルを挿入して血液を採取しなければならない)ので、動脈血酸素分圧(PaO2)を測定して判断することが多いです。
- PVO2≦35㎜Hg呼吸不全として酸素療法が必要です。
- PaO2≧60mmHgでPVO2≧35㎜Hgを保たれていると判断できます。
- 酸素療法では、PaO260~80㎜Hgを維持するように酸素投与します。
酸素療法のモニタ
酸素療法のモニタとしては、非侵襲で行えるパルスオキシメータ―が普及しています。
酸素飽和度と動脈血酸素飽和度は相関関係があるからです。
パルスオキシメータ―では、リアルタイムで測定できます。
SpO2≧90%でも、夜間の睡眠時に低下する症例があるので夜間のモニタも必要になります。
パルスオキシメータに誤差を与えないように、要因のチェックが必要です。
対策として「脈派、血圧、心電図波形」と同期すると良いです。(体動・不整脈などが分かるので)
また、合併症にはプローブの発熱・圧迫による『熱傷、日焼け、圧迫、さらにMRSAの感染症』があります。
数時間ごとに測定部位を変更することも必要です。
(リユーザブルで4時間、ディスポで8時間、新生児はディスポで3時間程)
小児用では、カットバンのようなタイプがあり圧迫や外れ防止となります。
まとめ
- PVO2≧35を最低限確保する。
- PaO2≧60mmHgでPVO2≧35確保の目安となる。
- パルスオキシメータでは、誤差や合併症に注意が必要です。
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