酸素療法の有効性と適応基準について学んでいきます。
組織の低酸素
PaO2が正常でも、組織が低酸素状態になっていることがあります。なぜなら
組織への酸素運搬量=『動脈血酸素含量(CaO2)×心拍出量』
であらわせるからです。
ちなみに酸素含有量を詳しく求めると以下の式になります。
血液中の酸素は、ほとんどヘモグロビンに結合しています。したがって低酸素血症を判断するにはPaO2よりも酸素飽和度を確認した方が確実です。
酸素含有量において、溶存酸素(PaO2)の影響はごくわずかですね。
上の式により以下のことが分かります。
<fieldset><legend>組織低酸素の重要因子</legend>
- ヘモグロビンの減少
(貧血・CO中毒) - 酸素飽和度の低下
- 心拍出量の減少
- 酸素消費量の増大
</fieldset>
低酸素血症には酸素療法を適応します。それにより以下の効果が認められています。
〔在宅酸素療法の効果 3学会合同呼吸療法認定士 講習会テキストP239表10-4より引用〕</fieldset>
在宅酸素療法
在宅酸素療法(HOT)の有効性
次は、在宅酸素療法(HOT)について学んでいきます。在宅で酸素療法を行う方法ですね。
慢性閉塞性肺疾患の予後規定因子は以下のものがあります。
これらに対して、酸素吸入を実施することで死亡率が低下します。
また、HOTを実施するには以下の条件を満たす必要があります。
まとめ
低酸素血症の原因、HOTの有効性、導入基準について学びました。囲いの部分は、どれも試験に頻出の重要事項なのでしっかり覚えてください。
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