呼吸不全患者の精神管理

呼吸不全によりる集中治療は、患者さんにとって非常に大きなストレスになります。これらのストレスにより、せん妄などの精神症状が現れると、暴れたり、点滴を引き抜いたり、ベッドから起き上がったりなど、医療事故の原因となります。

精神症状が現れるのを予防したり、精神症状が現れたときの対処方法について学んでいきましょう。

集中治療による不安の原因

まず、呼吸不全での集中治療で不安を感じるには、以下の理由からです。

  • 拘束されている・・・呼吸器、モニタ、点滴などにより身動きができない。
  • 意思表示が難しい・・・挿管されている場合は、会話ができない。
  • 死への恐怖・・・危険な状態というのは自分でも理解できます。
  • 不眠・・・アラーム音や人の出入りで熟睡しにくいです。
  • プライバシーの欠如・・・裸に近い状態で治療されます。
  • 痛み・・・疾患や治療による痛みがあります。

ICUの環境そのものが、患者さんを不安にさせることだらけです。その他、「低酸素血症や高二酸化炭素血症、代謝障害、薬の副作用、不眠」などの身体症状も精神症状が現れる原因になります。

精神不安の対処

興奮・不安などの精神症状が現れた場合は、原因の除去に努めます。

  • 痛み・・・鎮痛薬の投与
  • 人工呼吸器の設定があっていない・・・設定の変更
  • 薬剤の副作用・・・薬剤の変更
  • 酸塩基平衡障害・・・酸塩基平衡の訂正

また、特別な原因がなかったり、解決できないような原因の場合は、麻薬・ベンゾジアゼピン系の精神安定剤を投与します。

まとめ

呼吸不全の集中治療では、死なないようにする。ということで手がいっぱいになり、精神的ケア・痛みの緩和などまで十分に注意が届かないことがあります。

ICUでの、せん妄の発生は「入院期間の長期化や死亡率の上昇、認知機能障害など」につながり、長期的な生命予後を悪化させる原因として、報告されています。呼吸不全の治療と並行して、精神的な管理にも十分注意く必要があります。



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