DLCO(一酸化炭素肺拡散能)とは[肺機能検査値について]

拡散画像

DLCO(一酸化炭素肺拡散能)とは

DLCOとは、diffusing capacity of the lung Carbon monoxideの略称で、日本語で一酸化炭素肺拡散能という意味です。

略語の意味としては

Dは、Diffusion(拡散)
Lは、lung(肺)
COは、Carbon monoxide(一酸化炭素)の化学記号を表します。

DLCOは、肺胞から肺胞の毛細血管に酸素などのガスを供給する能力、すなわち、肺胞のガス交換能力を表します。

拡散画像

%DLCOの正常値

DLCOの頭に、%が付いている場合は、標準化DLCOといって、予測DLCO(DLCOの正常値)に対して、実際のDLCOがどの程度の値であるかを表します。

ちなみに、予測DLCOは、性別や年齢により異なり、CHESTAC-55V(肺機能検査装置)では以下のように計算しています。

予測DLCOの式

男性:15.5 X BSA – 0.238 X Age + 6.8
女性:15.5 X BSA – 0.117 X Age +0.5 ( Burrows )

 

予測DLCOを、実際に測定したDLCOで割って、100を掛けた値が、%DLCOになります。

%DLCO=(測定DLCO/予測DLCO)×100

ちなみに%DLCOの正常値は、70%以上です。70%以下では、肺胞の拡散障害が生じていると診断します。

DLCO低下の原因

DLCOが低下するのは、肺に原因がある場合または、肺胞に接する血管に原因がある場合の2種類に分類することができます。
それぞれについてもう少し詳しく紹介します。

1.肺性因子

肺性因子では肺胞壁が何らかの原因により、障害が出て肺胞壁にガスが通過しにくくなり、DLCOが低下します。肺胞壁に障害が出る代表的な肺疾患としては、間質性肺炎とサルコイドーシスがあげられます。

間質性肺炎

間質性肺炎は、肺胞の間質(肺胞壁)などが炎症して、線維化を起こし肺胞壁が分厚くなり、ガスが通過しにくくなりDLCOが低下します。
間質性肺炎は、通常の肺炎のように、菌やウイルスが原因とならず、薬剤やアスベストなどが原因として突然発症することがあります。間質性肺炎は、難治性であり、予後はよくありません。

サルコイドーシス

サルコイドーシスは、原因不明に発症する難病です。全身の至る部位に類上皮乾酪性肉芽腫というものができます。これが、肺に発生すると、肺胞のガス交換を傷害してDLCOが低下します。

2.肺外性因子

心拍出量低下

心拍出量が低下すると、肺胞に接する血管の血液の流れが少なくなり、肺胞のガスが血液内に移動できる量が減少します。そのため、拡散能力が低下します。

貧血、喫煙

肺胞の酸素を受け取るのは、肺胞に接する血管の中の、ヘモグロビンです。血液中の酸素の大半は、ヘモグロビンにより運ばれます。したがって、変血では、ヘモグロビンが減少するので、肺胞から受け取れる酸素の量が減少して、拡散能力が低下します。
喫煙や、一酸化炭素中毒では、ヘモグロビンに一酸化炭素が付くことにより、ヘモグロビンが酸素を受け取れなくなり、拡散能力が低下します。

★呼吸療法認定士試験対策の要点☆
・DLCO(一酸化炭素肺拡散能力)は、肺胞のガス交換能力を表す
・%DLCOの正常値は、70%以上
・EDLCOが低下する疾患は、『間質性肺炎、サルコイドーシス』、肺外の要因は、『心拍出量低下、貧血、一酸化炭素中毒、喫煙など』
コチラも合わせてどうぞ

看護師の転職先を探すには⇒看護師が転職する理由!迷ったときはどうすればいいのか?
呼吸療法試験の勉強法⇒3学会呼吸療法認定士の勉強法を解説します!