エアウェイ,ラリンジアルマスク(LMA)による気道確保とは

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1.エアウェイ

エアウェイとは、舌根の後咽頭壁への落ち込みによる気道閉鎖を防止する為の機器です。ただ、患者によっては、エアウェイの刺激により嘔吐反射を起こすことがあります。また、正しい位置に装着しないとかえって、気道を閉塞させる原因となるので注意が必要です。

エアウェイは、挿入する場所や種類により以下のエアウェイがあります。

・経口エアフェイ

経口エアウェイとは、口から挿入するエアウェイです。エアウェイには、様々なサイズがあり小児から大人まで使用できます。

経口エアウェイ形状(GEヘルスケア・ジャパン株式会社 経口エアウェイ添付文章より)
経口エアウェイ

(http://plaza.umin.ac.jp/GHDNet/erc/ERC-04.htmより)

・経鼻エアウェイ

経鼻エアウェイとは、鼻から挿入するエアウェイです。経鼻エアウェイは、ストローのように穴が開いていおり、この穴から呼吸することができます。
経鼻エアウェイ(スミスメディカル)(スミスメディカルホームページより)
経鼻エアウェイ挿入図(第20回呼吸療法認定士認定講習会テキストより)

・食道閉鎖式エアウェイ

食道閉鎖式エアウェイとは、食道にチューブを挿入して、バルーンを膨らませて食道を塞ぎます。それにより、呼吸ガスが食道に入らず気管に入りやすくなります。

食道閉鎖式エアウェイ(スミスメディカル)(スミスメディカルホームページより)

 

2.声門上気道確保器具

声門上気道確保器具とは、チューブと楕円形のマスクで構成され、咽頭を包み込むように密着させて気道を確保する器具です。声門上気道確保器具の代表的な器具としては、ラリンジアルマスク(LMA)がよく使用されます。

シリコーンラリンゲルマスク(スミスメディカルホームページより)

声門上気道確保器具の短所と長所は、3学会呼吸療法認定士の試験に良く出題されるのでしっかり覚えておきましょう。

声門上気道確保器具の短所と長所
長所 ・挿管するより挿入が容易
・挿管困難症の患者にも使用可
・挿入時の侵襲が少ない
・咽頭・喉頭を損傷する危険性が少ない
・気管への直接刺激がないためパッキング(気管刺激による咳)をしにくい。
・抜去後の咽頭刺激が少ない
短所 ・気道の気密性が低い
・陽圧喚起不完全
・低コンプライアンス,高気道抵抗では喚起困難
・胃の膨満が生じやすい
・誤嚥の危険性あり
・長期人工呼吸には不適(頭を動かすとずれる為)

(第20回呼吸療法認定士認定講習会テキスト,声門上気道確保器具の長所と短所を改変して引用)

参考文献
第20回3学会合同呼吸療法認定士 認定講習会テキスト
スミスメディカルホームページ(http://www.smiths-medical.com/jp/)


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